与謝野晶子ミームの流れとfediverseへの流入について
このページは独自研究の可能性があります。このページは中立的で釣り合いのとれた観点を持っていない可能性があります。
はじめに
2023年2月頃よりmisskey.ioに新規登録者が殺到しています。
同時に2月頃よりカスタム絵文字:yosano_akiko_is_always_watching_you:を利用したノートやリアクションが増加しており、与謝野晶子ブームと呼ぶにふさわしい状況となっています。
せっかくなので、与謝野晶子ミームについて調べてみました!
諸注意として、できる限り正確性を担保する記述を心がけますが、先行研究の少なさもあり、抜けや間違いなどがある可能性を十分頭に入れて読んでいただきたいです。
年表
抜けがある可能性が十分にあります!
- 2013年01月20日 twitterに@26_nrkが「twitterやってる時の与謝野晶子の顔」が投稿されバズる
- 2013年07月29日 ニコニコ動画にふに(妹)が『脳漿炸裂与謝野晶子 歌ってみた』を投稿する。『脳漿炸裂ガール』の替え歌。
- 2013年08月06日 ニコニコ大百科で『脳漿炸裂与謝野晶子 歌ってみた』が立項される。
- 2014年12月07日 twitterで「今度は与謝野晶子クソコラグランプリでも始まるのか」とツイートされる。「与謝野晶子クソコラグランプリ」初出。twitterにおけるクソコラグランプリブームを踏まえたものと思われる。
- 2016年02月29日 ニコニコ静画に「与謝野晶子 on 乗馬マシン」が投稿される
- 2016年06月21日 twitterで「#与謝野晶子クソコラグランプリ」ツイートがされる。ハッシュタグとしての「#与謝野晶子クソコラグランプリ」初出。与謝野晶子とxvideos.com動画UIのコラージュ画像が添付される。
- 2016年11月25日 bokete.jpに与謝野晶子コマンドーコラを使ったボケ「きみはしにたまへ」が投稿され話題となる。まとめサイトや個人サイトなどへ転載される。
- 2019年05月10日 ふたばで与謝野晶子雑コラ祭りが開催される。
- 2020年01月20日 ふたばの雑コラ祭り紹介ツイートがバズる。
- 2020年03月18日 ふたばで「与謝野晶子はなぜ力道山を殺さなかったのか」が投稿される。コラ画像とAmazonレビューを模した内容。
- 2020年12月27日 twitterで「与謝野晶子はなぜ力道山を殺さなかったのか」を紹介するツイートがバズる
- 2021年02月21日 twitterで「与謝野晶子はなぜ力道山を殺さなかったのか」を再び紹介されるツイートがなされバズる。
- 2022年06月16日 twitterでslackに与謝野晶子の写真をリアクションとして利用しているというツイートがなされる。5日後オトナライフにてツイートが話題であると記事が出される。
- 2022年06月19日 aqzがslackに与謝野晶子の写真をリアクションとして利用しているというツイートをmisskeyサーバーp1.a9z.devで紹介する。
- 2023年02月11日 misskey.ioにカスタム絵文字:yosano_akiko:が追加される。与謝野晶子の顔写真ではなく、文字のみの絵文字。
- 2023年02月13日 捨てられたメガホンにより与謝野晶子の写真をカスタム絵文字にする申請がmisskey.ioになされる。
- 2023年02月中頃 misskey.ioで与謝野晶子ブームが起きる
- 2023年03月02日 ピクシブ百科事典に「与謝野晶子はなぜ力道山を殺さなかったのか」が立項される。
メモ
当初、misskey.ioにカスタム絵文字「yosano_akiko_is_always_watching_you」が追加された日付が分からなかったため、misskey.ioにカスタム絵文字が追加されたら通知するという「絵文字bot🤖(2代目)」の履歴を参照していた。
絵文字botにはyosano_akiko_is_always_watching_youの履歴が残っていなかったため、絵文字bot2代目が開始した2021年10月5日以前に追加されたと考えて、aqzの紹介ノートがmisskey.ioへyosano_akiko_is_always_watching_youを追加した直接の原因なのではないかと考察した。
川音リオのノートによれば、実際には2023年02月13日にカスタム絵文字の申請が出されたとのことで、aqzの紹介ノートは直接的な原因ではないことが判明した。
絵文字botによると、2023年02月11日にはカスタム絵文字:yosano_akiko:が追加されている。絵文字の追加からブームのはじまりを判断することが妥当かはおいておくとしても、2023年02月11日~2023年02月13日前後がmisskey.ioの与謝野晶子ブームにおける契機のひとつであるといえるだろう。
与謝野晶子ブームがふたば発祥であるという言説については、おおむね正しいと言えるが、ふたばのみで与謝野晶子ブームが成立したかというとそうではないと言えるだろう。特に、2020年12月27日の「与謝野晶子はなぜ力道山を殺さなかったのか」を紹介するツイートが重要なマイルストーンであると考えられる。
実際、ActivityPub上で登録したアカウントの投稿を記録し検索することができるサービス「notestock」を参照したところ、与謝野晶子をネタ的にあつかった投稿が2022年12月27日以前には一切なかったのに対し、以後には無数に存在したことが確認できる。
「与謝野晶子はなぜ力道山を殺さなかったのか」以前の与謝野晶子ミームの流れについてはよく分からない部分がおおい。
bokete.jpのボケがtwitterや個人のブログ、まとめサイトへ無断転載され拡散したことが与謝野晶子ミームにおける節目であったとは言えるだろう。与謝野晶子ミームに限らず、ふたばは、コラージュを中心として文化的な発信地として重要な場所であることは間違いない。一方でミームとは、拡散しなければ成立しない。拡散し、人の手(あるいは脳)を渡って進化しつづけることは、ミームとして成立する条件である。
義務教育で歴史を教わる以上、与謝野晶子自体は有名な存在であると言える。与謝野晶子をネタ的に消費する文化自体は、教科書の偉人の顔への落書きが話題となるようなサブカルチャーの延長だと考えられる。
とくに歴史や国語の教科書に載っているような偉人は、皆が知っており、教科書的なある種の「まじめさ」を纏っているという前提から、コラージュや落書きのモチーフとして古典的とさえといえる。
宝島系のサブカル雑誌、とくに雑誌『VOW』の「バカ画像」、「バカ画像」を源流としたpya!や2ch、画像掲示板での投稿と、それらを編集した雑誌やムック本、偉人をモチーフとしたゼロ年代のflashは、与謝野晶子ミームを面白がるセンスを育んだ文化的源流といえる。
最後に
与謝野晶子カスタム絵文字がmisskey.ioに申請された日付についての川音リオさんのノートを教えていただいた、misskey.ioの開墾かき氷クラブさんに感謝します。
pon.icuで投稿したyosano_akiko_is_always_watching_youについての考察は、憶測が多いこと、yosano_akiko_is_always_watching_youが追加された日付が判明したことで仮説が反証されたこと、その一方でrenoteされつづけていたことから削除しました。
与謝野晶子ミームとか、レターパックとか、正直そんなに面白くない。それだけはみなさんに伝えたかった。
いかがでしたか?今後も与謝野晶子先生の動向に目が離せませんね!
- 2023年03月06日初版公開